今季から採用される「試験的実施ルール」通称「ELV」は全部で13項目あります。それについて、先週トップリーグの監督が集まり、オーストラリアからジョージ・エイユー(George Ayoub / オーストラリアのトップレフリー)が来て説明がありました。
これにより各チームの監督、コーチたちは完璧に理解しました。ただこの説明会に出ていない、他の社会人チームや大学チームたちが、文章だけ読んで本当に理解できるかな?というところが多少クエスチョンマークです。
これを上手く伝えるのが、レフリー委員会の今シーズンの大切な仕事になるでしょうが、それを大学レベル、高校レベルでさばくレフリーにとっては、かなりしんどい作業でハードルが高いのではないかと思います。
これを若い選手たちがより正しく理解するために、そしてファンの皆さんもこのルール変更に戸惑わないでより楽しんでいただくために、何回かに分けてこの13項目それぞれについて、解説していきたいと思います。今日はその第1回ということになります。
No.1「アシスタントレフリーは、試合の主催者の要求に従って、いかなる方法によってもレフリーをアシストできる。」
先ず「タッチジャッジ」という名称が「アシスタントレフリー」に変わります。主旨は、レフリー(主審)1人ではジャッジが困難になってきているので、アシストをしましょうということです。
今まではラフプレーとタッチに出たことにしか、タッチジャッジは権限がなかったんですけれど、レフリーが求めれば、レフリーの要求に従って補助ができる様になります。ですからレフリーが見ていない反則を伝えることができるんですね。そうやって補助ができる様になります。
そうすることで、より多くの目がグラウンドの中に光っているという状態になります。今までみたいに「レフリーが見えなかったんだ」ということが減るということです。
立つ位置もタッチジャッジの時とは多少変わります。例えばスクラムが組まれる時には、左サイドの先から5mのオフサイドラインができますが、そのオフサイドラインはアシスタントレフリーが見ることになります。スクラムの5mのオフサイドラインというのは微妙で、ラインアウトよりも分かりにくいので、レフリーも見にくいですから。
No.2「モールに参加するプレーヤーは、頭と肩を腰よりも低くしてはならない、という条項を削除する。」
モールに入るプレーヤーは、頭が肩や腰よりも低く入ることはあるので、現実に即した項目の変更です。
ただ頭を肩や腰よりも低くしたとしても、下半身へのプレーというのは禁止されています。相手の肩から短パンの位置にプレーをしにいけば、頭が下がっていても安全だろう、ということです。これは見る側からは、あまり大きく関係してくる項目ではありません。
ということで今回は2項目を取り上げました。続きはまた第2回以降で解説したいと思います。

(清宮克幸の監督室 第322回) [写真:針谷和昌]




