9 月 27 2007
Where we should go after throwing / 投げた後どちらの方向へ向かうのか?
昨日、日本に住んでいる家族から待ちに待っていた世界柔道のDVDが届きました。ボルダー柔道で初心者の大人のクラスが終了した後、私の小さなPCの前に10人程の大人が詰め寄って、一緒に柔道観戦をしました。日本の選手たちがすばらしい技を世界の舞台で発揮している誇らしい気持ちと、今アメリカに住んでいて柔道が大好きな仲間たちと共に柔道が観戦できる喜びに酔いしれていました。
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Boulder Judo Training Center の大人の初心者クラスで
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今大会では、井上康生選手や鈴木桂治選手の判定をめぐってどちらのポイントだったのか激しく論じ合われていました。この映像を見ていて思い浮かんだことは、投げた後どちらの方向へ向かうのか?ということでした。また、解説者の篠原信一先生(天理大)の解説にもありましたが、死に体(投げた後の体勢が崩れている状態)で相手を投げたらポイントになるのか?という疑問です。確かに技を仕掛けているのは日本の選手たちの方が先にかけているのですが、投げた後どちらの方向へ向かうのか?という点で、双方とも投げた後、本来向かうべき方向と逆の方向へ体勢が動いていることが分かります。勿論、相手が投げられながらも返し技を仕掛けているからなのですが、本来向かうべき方向に向かっていて返されているのかをもう一度考え直す必要があると思いました。
普段の練習で投げ込みや乱取をする際に、寝技への連絡変化を考えて体をさばく習慣をつけておくことはとても大切だと思います。練習中に何回も自分から膝をついてしまったり、投げた後巻き込んだり、倒れたりする習慣が身についていると試合の時にそのくせが自分の不利に作用することがあると想定されます。練習中に相手に膝を付かされた場合、ポイントを取られたのと同じくらい悔しいと思う気持ちで、常日頃から練習する必要があります。ましてや自分から膝を付くことがどれほど自分に不利に作用するかをよく考えなければなりません。例えば、膝を付いて技をかけて万が一握っている手が離れてしまった場合、偽装攻撃(攻撃をしていることを装っている)として反則が与えられます。
また投げた後、寝技への連絡を考えて体をさばく習慣をつけておくことによって、その技のポイントが効果、有効、技有の場合でも寝技で確実に一本を取る機会をつくることができます。そして、万が一相手に返し技を仕掛けられた時でも本来向かうべき方向、または寝技への連絡を考えた方向へ向かっていて返された場合、その返し技のポイントは一本ではなく効果、有効、技有などの最小限のポイントで食い止めることができるかもしれません。
これらの判定をめぐる問題が、上記の全てのことを常に意識して毎日稽古を積んだ世界のトップレベルの選手たちの間で起こっていること、また日本の選手たちが一つでも攻撃の中でミスをした場合それが敗因につながることを十分に理解した上で、それを恐れずに一本を取りにいく柔道を追及していることを考えると、井上康生選手や鈴木桂治選手がどれほど悔しい気持ちで畳を降りたのかを察しています。
今回の判定をめぐる議論を通じて、私が指導者として子どもたちに伝えられることがあるとしたら、以下の3点が重要なのではないかと思っています。
1. 投げた後どちらの方向へ向かうのかを常に考えて練習をすること。
2. 常に立技から寝技への連絡変化を意識して相手を投げ捨てたりしないこと。
3. 自分の技を返されることを恐れずに自分から攻撃すること。
楢崎教子
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